うつろうゴーストタウン

バイオ4:「サラザールの側近」の教団内扱いについて

サラザールの側近は教団の日常(?)においてどう扱われていたのだろうか。「生物兵器」か「教団の一員」か。

上層部や研究員からは「生物兵器」のはずだけど(教祖からすると兵器も信者も「レアユニットか汎用ユニットか」くらいの認識だろうけど)、邪教徒たちからはどのくらい正体(ローブの中身)を認識されていたのだろう。よく知らなくても城主(教団幹部)の側近ということで、畏怖くらいはされていそうだけど。(おどおどする赤山羊さんとか想像するとおもろい)

「ローブを着ている」のが謎に人間臭い

ただの兵器なら、何故わざわざローブを着ているのだろう。

ノビスタドールは「面白い虫」(城主の弁)として放し飼いだけど、同じく昆虫遺伝子を用いた実験の完成形であるヴェルデューゴは立派な「教団の紋章つきローブ」を着ている(着せられている?)のだ。
ただしこのローブは、“執行者”としての仕事をするにあたり、とっても邪魔っぽい。しかしカッコいい。ラッピングか。(メタ的に「謎の存在」としてアピールするのがすべてだろうけど、プラーガ宿主同士なら隠す必要もないはずだ)

このローブのおかげで、ヴェルデューゴはある程度教団の一員として扱われている・人間の生活に溶け込ませられている感がある。
「身体はクリーチャー」であるところに「ローブを着ている」のが妙な人間臭さを強調していて良い。ちゃんと着ていてえらい。

もしくは実は自我が残っていて、「ラモン様の前で裸はちょっと……」と研究員に要請でもしたのだろうか。きちんと要請できるクリーチャーえらい。

(同シリーズの別クリーチャー「タイラント」は元々「人間に擬態させる」目的もあったようだ。コート着ていてえらい)
(そういう具合に部外者を油断させるためのものなのかもしれない)

ローブ、もしや城主が着せている?

ローブは教団紋章のほかにツルの模様(たぶん)が目立つけど、城主の服には同じくツルや花の模様があって、そして紋章がない。
このツルのモチーフは邪教徒の方にはないので(たぶん)、サラザール家あるいは貴族寄りの趣味(伝統)と思えなくもない。

それは由緒正しい城主の側近かつ教団の“執行者”としてふさわしい格好をということかもしれないし、公では人間のフリしとけよってことなのかもしれない。(ヴェルさんは無口なので「プラーガ宿主なら異なる種族でも意思疎通可能」という点も活かされていなかった可能性=ガナードの間ではマジで謎の存在だった可能性もある)

あるいはこっちも結局は「面白い虫」扱いだけど、一定の知性の有無で仲間の一員と認めているのだろうか。イルカ愛護かよ。

要するに「城主からの扱い」が気になる

ノビスタが元人間と知った上で「面白い虫」と言うならば、それは城主の性格(と信仰心)をよく表しているポイントなんだけど、その分余計に赤側近を「右腕」とまで言う点が興味深い。しかも本人のいないところで。(ここ以外に城主が側近について言及するシーンがないんだけど、スタッフの意図なのか、スペイン貴族の文化的背景が絡んでいるのか……)

それもまた「プラーガによって“浄化”されたから」、あるいは「駒として出来が良かったから気に入っている」だけかもしれないけど。

←戻る